塔ノ沢で宿を選ぶときに見ておきたい基準
正直なところ、塔ノ沢は「夜景の名所」として紹介されることはほとんどありません。早川の渓谷に沿って旅館が点在する、静かな湯の里です。だからこそ、賑やかな観光地の喧騒から離れて、二人だけの時間に集中できる宿が多いというのが個人的な印象です。
今回は箱根湯本駅から徒歩か短いバス移動で着ける塔ノ沢エリアの宿の中から、カップルでの利用に向く4軒を選びました。選ぶ基準は次の3点です。
- 露天風呂付き客室や貸切風呂など、二人の時間を確保できる設備があるか
- 評点データ(サービス・立地・客室・食事など8項目)に裏付けがあるか
- 公式サイトに、湯や食事についての具体的な情報があるか
比較表にまとめると、こうなります。
| 宿名 | 温泉・客室 | 食事 | 配慮ポイント | 評点 |
|---|---|---|---|---|
| 一の湯本館 | アルカリ単純泉、家族風呂・露天風呂 | 夕食評価4.54 | 文化財指定の老舗建築 | サービス評価4.07 |
| 紫雲荘 | 単純温泉、露天風呂付客室あり | 創作会席をお部屋食で | 貸切風呂は無料 | 立地評価4.63 |
| 陽だまり一の湯 | アルカリ単純泉、露天風呂付客室 | 朝食評価4.28 | 2024年にリニューアル | 夕食評価4.35 |
| 山の茶屋 | 弱アルカリ単純泉、大浴場・露天風呂 | 夕食評価5 | 野天風呂を含む複数の湯 | 朝食評価5 |
表の数字だけ見ても、宿ごとにキャラクターがまったく違うことが分かります。ここから先は、1軒ずつ具体的に見ていきます。
塔ノ沢・箱根湯本エリアのカップル向け温泉宿4選
大正6年の大理石風呂が今も現役、文化財の老舗宿「一の湯本館」

一の湯本館は、塔ノ沢の中でも歴史の重みを強く感じさせる宿です。公式サイトによると「大正6年にイタリアから輸入した大理石で作られた伝統のあるお風呂」があり、100年以上前の意匠が今も現役だというのは、正直かなり惹かれるポイントです。
もう一つの浴場について、公式サイトの案内では「早川渓谷の自然を堪能しながら湯浴みのできる昔ながらの浴場です」と紹介されています。泉質はアルカリ単純泉で、効能には冷え性・筋肉痛・美肌効果が挙げられています。露天風呂に加えて家族風呂もあるので、二人だけで湯を貸し切りたい場面でも使いやすいはずです。
最安値の目安は8,789円(2026年9月時点・2名1室)で、今回紹介する4軒の中ではもっとも予約しやすい価格帯にあります。夕食評価は4.54と8項目の中で最も高く、投稿された口コミには、お刺身もお肉も美味しかったという声とあわせて、館内が「単なる古さではなく歴史を感じる趣深さ」だったという感想が寄せられています。
館内は畳敷きの廊下が多く、文化財らしい静けさが漂います。ロマンチックな一泊というより、二人でじっくり歴史を味わいたい旅に向く宿です。
全評点4.5超え、塔ノ沢随一の実力宿「紫雲荘」

今回紹介する4軒の中で、もっともバランスよく評価が高いのが紫雲荘です。サービス4.59、立地4.63、客室4.57、設備4.37、風呂4.56、朝食4.58、夕食4.56、清潔感4.58と、8項目すべてで4.3を超えています。ここまで軒並み高いのは、個人的には珍しいと感じました。
レビュー数も1,154件と厚みがあり、寄せられている口コミには、静かで非日常のひとときを過ごせたという声があります。数字だけでなく、実際の滞在からもその評判が裏付けられているようです。
露天風呂付特別室で、渓流の景色を独り占め
公式サイトによると「露天風呂付特別室では、塔ノ沢温泉を贅沢にご利用いただけます。お部屋食と客室専用風呂でプライベートを満喫ください」とのことです。露天風呂そのものについても、公式サイトの紹介では「早川の渓流沿いを眺める、露天風呂。四季折々の風景、時間帯によっても表情を変えます。幻想的な景色をお楽しみください」と表現されています。
設備の一覧にも「露天風呂付客室あり」「天然温泉 貸切風呂【無料】」「貸切露天風呂【有料】完備」とあり、無料の貸切風呂が用意されているのは、記念日旅行を考えている人にはうれしい情報だと思います。
創作会席をお部屋食で
食事についても公式サイトの案内では「季節毎の食材を毎日目利きしつくりあげた、創作会席料理をお部屋食でご用意いたします」と説明されています。周りを気にせず、二人のペースで食事を楽しめるのは大きな利点です。
価格は最安値目安で18,830円、人気プラン「美肌の湯&旬の絶品会席プラン」(スタンダード和室Bタイプ・定員2〜3名)は62,700円(2026年9月時点・2名1室の目安)となっています。少し予算を上げてでも満足度を取りたい人に向く一軒です。
2024年にリニューアルした露天風呂付き客室「陽だまり一の湯」

陽だまり一の湯は、箱根湯本駅からの送迎バスで3分という立地の良さが特徴です。公式サイトの紹介では「箱根湯本駅にほど近く、塔の峰を望む緑に囲まれた閑静な高台にある宿」と説明されています。
客室は2024年に手を入れられており、公式サイトの案内では「2024年3月,7月とお部屋をリニューアルしより快適な滞在をご提供いたします」とあります。露天風呂付き客室を、比較的抑えた価格で用意しているのがこの宿の狙いのようです。
泉質はアルカリ単純泉、効能は冷え性・疲労回復・関節痛。最安値目安は9,256円と、こちらも手が届きやすい価格帯です。評点は朝食4.28、夕食4.35と、食事面での評価が安定しています。
大浴場や露天風呂は姉妹館の一の湯本館ほど歴史はありませんが、その分、新しさと快適さで選びたい人に向いています。
野天風呂を四季で巡る、隠れ家的な一軒「山の茶屋」

山の茶屋は、塔ノ沢駅から徒歩約10分という、少し奥まった立地にあります。館内には大浴場と露天風呂があり、泉質は弱アルカリ単純泉、効能はストレス・疲労回復・美肌効果です。
正直に言うと、レビュー数は42件とほかの3軒に比べて少なめで、サービスや立地などの評点は集計データが十分にありません。ただし、朝食と夕食の評価はどちらも5、清潔感の評価も5と、宿泊者からの評価は高い数字が出ています。
最安値目安は32,700円で、4軒の中ではもっとも高い価格帯にあります。静かな環境と手厚い食事を重視するなら、選択肢に入れておきたい宿です。
アクセスと予約の勘所
塔ノ沢エリアは箱根湯本駅からの近さが魅力ですが、宿によってアクセス手段が異なります。一の湯本館は「箱根湯本駅より路線バス、上塔ノ沢バス停下車徒歩1分」、紫雲荘は「箱根湯本駅より徒歩15分(箱根湯本駅より路線バスにて5分「上塔ノ沢下車」)」、陽だまり一の湯は「箱根登山鉄道箱根湯本駅下車 送迎バス3分」、山の茶屋は「箱根登山鉄道 塔ノ沢駅より徒歩にて約10分」となっています。
車の場合、紫雲荘は「用賀I.C.より車で約1時間」という目安が公式情報にあります。荷物が多い記念日旅行なら、送迎バスのある陽だまり一の湯は使い勝手が良さそうです。
予約は、露天風呂付き特別室や貸切風呂のような数の限られた部屋・設備から埋まっていく傾向があります。気になる宿が決まったら、早めに空室を確認することをおすすめします。
よくある質問
塔ノ沢に夜景スポットはありますか。 今回集めたデータの中には、塔ノ沢そのものを紹介する夜景スポットの情報はありませんでした。ただし紫雲荘の露天風呂は、公式サイトで「早川の渓流沿いを眺める、露天風呂。四季折々の風景、時間帯によっても表情を変えます。幻想的な景色をお楽しみください」と紹介されており、渓谷の景色を宿の中で楽しむという過ごし方はできそうです。
貸切風呂がある宿はどこですか。 紫雲荘には無料の貸切風呂と、有料の貸切露天風呂があります。一の湯本館には家族風呂があり、二人だけで使いたい場面にも対応できます。
予算を抑えたい場合はどの宿が向いていますか。 最安値目安で比べると、一の湯本館(8,789円)と陽だまり一の湯(9,256円)が手が届きやすい価格帯です。どちらもアルカリ単純泉で、冷え性や美肌効果が期待できるとされています。
まとめ
塔ノ沢は、派手な観光要素こそ少ないものの、渓流沿いに静かな湯宿が集まるエリアです。歴史を味わうなら一の湯本館、設備と評点のバランスを重視するなら紫雲荘、価格と新しさで選ぶなら陽だまり一の湯、静けさを最優先するなら山の茶屋。
気になって調べてみたんですが、4軒とも公式サイトの情報が具体的で、写真だけでは分からない過ごし方のヒントがいくつも見つかりました。記念日や特別な日の宿選びで迷ったら、この記事の比較表から見返してみてください。
